研修医の研修報告 分野「抜歯」

method12%E6%8A%9C%E6%AD%AF%E3%81%AE%E7%94%BB%E5%83%8F.JPG テーマ「右下8 Ext.」 ・口腔内消毒。特に刺入点を入念に。 ・粘膜を乾燥させ、表面麻酔施行。 ・キシレスラジン1GE含有にて浸潤麻酔施行。術中疼痛訴えたため 適時歯根膜腔内に麻酔を施行。 ・ヘーベルを右下8近心頬側隅角にかけ、くさび作用 及び 輪軸作用を用いて脱臼を試みる。-図① ・下顎臼歯用抜歯鉗子にて歯牙を把持し、頬舌側に振り抜去を試みる。 ・すんなり抜去しなかったため、咬合面エナメル質を削合した。  次いで、髄腔穿孔し、髄腔開拡し、髄床底を明示するように拡大を行った。-図② ・ゼクレアバーにて分岐部髄床底から、歯根分割を始める。歯冠分部の歯質を残したまま、分割を進める。 適時、分割部を確認し、出血をバーフォレーションの指標とする。(周囲組織からの出血がないよう、歯冠部歯質は残しておく。)-図③ ・出血を確認し、分岐部での分割を確認したら、歯冠部歯質も分割し、歯根分割を完了する-図④◆1近心根、◆2遠心根の順に抜去する。 ・再びヘーベルを用いて歯牙を脱臼させ、近心根、遠心根の順に下顎臼歯用抜歯鉗子及び残根鉗子を用いて抜去した。 ・歯根の破折がないか、抜去歯牙を確認し、抜歯窩の生食洗浄を行った。 ・止血剤を抜歯窩に填入し、モノフィラメント系にて縫合し、滅菌ガーゼにて左迫止血を行った。 ・止血確認し終了。抜歯後の注意点の説明。 <感想> 通常は歯根分割を行う際は、頬側より行うが、その場合分岐部の近遠心的位置からはずれたり、分岐部の深さまで達せずに不十分な歯根分割となったり、必要以上に周囲組織を侵襲する場合がある。今回行った方法では、分岐部の位置及び深さの確認が容易に行え、確実な歯根分割と低侵襲な外科処置が行えるため、患者さんの負担も少ないしか処置であると思った。
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